いただいたお悩み

市場に出回る多くのボークリングが、製造時期（ロット）やメーカーによって品質がバラついていました。それらを使用してトランスミッションを組み立てると、かじり付いてスムーズに回らなかったり、最悪の場合は、ロックしてしまいます。そのため、何度も分解と組み立てを繰り返して相性の良いボークリングを探さなくてはならず、納得・安心して納車できるトランスミッションを組み立てるのに多くの苦労と時間を要します。

改良点

相手ギヤとの接触面の精度を向上し、組立時に発生しやすかった、かじり・ロックを回避できます。
市場に出回るボークリングは、相手ギヤとの接触面の精度が悪く、品質も安定していないのが特徴的でした。また、わずかな寸法の違いで不具合に直結するトランスミッション機構となっており、1/100ｍｍの精度で微調整を繰り返し試作・検証を実施しました。本製品は、相手ギヤとの接触面の精度を従来の製品より、大幅に向上。適正に相手ギヤと馴染むことで、スムーズなシフト（本来あるべき性能）にも貢献できます。

※写真は試作品です。量産品とは見た目が異なる場合がありますが、品質には問題ありません。

妥協しない走行試験

大事に乗られるユーザーからサーキット走行を楽しむユーザーまで幅広く愛用されるミニです。
過酷な条件を再現するため、弊社テスト車両にて改良したボークリングを搭載してサーキット走行を実施。8時間耐久相当の連続走行後もギヤ鳴りやシフト不良が無いことを確認しました。
ローバーミニで最も苦手とされる２⇔３速シフトに重点を置きシフトを繰り返しました。ただ普通に流してシフトするのではなく、レーシング走行（ブリッピングを要する走行シーン）を実施しましたが、長時間の走行後においても感触が変わることはなく、安心して運転を継続できます。